目次
ジャンプ要素に関わる変更
ジャンプ要素に関わる2019年シーズンからの変更点です。
アンダーローテーションおよび踏切違反(エッジエラー)のジャンプ基礎点およびGOEスコアの変更
2019年シーズンからアンダーローテーションおよび踏切違反(エッジエラー)のジャンプ基礎点(Base Value:ベースバリュー)は、基礎点の75%から80%への引き上げとなりました。
ダブルアクセル以上のジャンプ要素で比較してみました。
要素 | 記号 | 2018年シーズン 基礎点 |
2019年シーズン 基礎点 |
---|---|---|---|
2アクセル | 2A< | 2.48 | 2.64 |
3トウループ | 3T< | 3.15 | 3.36 |
3サルコウ | 3S< | 3.23 | 3.44 |
3ループ | 3Lo< | 3.68 | 3.92 |
3フリップ | 3F< or e | 3.98 | 4.24 |
3ルッツ | 3Lz< or e | 4.43 | 4.72 |
3アクセル | 3A< | 6.00 | 6.40 |
4トウループ | 4T< | 7.13 | 7.60 |
4サルコウ | 4S< | 7.28 | 7.76 |
4ループ | 4Lo< | 7.88 | 8.40 |
4フリップ | 4F< or e | 8.25 | 8.80 |
4ルッツ | 4Lz< or e | 8.63 | 9.20 |
4アクセル | 4A< | 9.38 | 10.00 |
ショートプログラムにおける要求と異なるジャンプ要素の最終GOEは-5とする
ショートプログラムで要求されているジャンプ要素に満たないジャンプ要素が行われた場合は、該当のジャンプ要素のGOE(Grade of Execution:出来栄え点)は-5評価とされます。
具体的には、ジャンプの回転数が違う場合やジャンプの繰り返し、ジャンプ・コンビネーションなのにジャンプをひとつしか跳ばなかったコンボ(+COMBO 記号のついた場合)などになります。
シングルオイラー(1Eu)の回転不足に関して
シングルオイラー(1Eu)の回転が半回転以上足りなかった場合は、ダウングレード(<<)の対象となります。この場合、審判団(ジャッジ)はダウングレード・ジャンプの減点を適用します。
シングルオイラー(1Eu)の回転不足が半回転未満であった場合、テクニカル・パネルは回転不足(<)を適用しません。
シングルオイラー(1Eu)がきちんと跳ばれなかった場合や、ステップアウト(ステッピングアウト)になった場合、審判団(ジャッジ)はGOE(Grade of Execution:出来栄え点)を減点しなければならない。
ショートとフリー共通のGOEマイナス面のガイドライン
ショートとフリー共通で該当する、マイナス面のGOEを判定するためのガイドラインです。
取消線部分が2018年シーズンまで、黄色背景部分が2019年シーズンからの変更になります。
1 | 転倒 | -5 |
---|---|---|
2 | 1ジャンプの着氷が両足(両足着氷) | -3 to -4 |
3 | 1ジャンプの着氷でのステップアウト | -3 to -4 |
4 | ジャンプの間に2つのスリーターン (ジャンプ・コンビネーション) |
-2 to -3 |
5 | フリップ/ルッツでの踏み切りエッジ違反(記号「e」) | -3 to -4 |
6 | フリップ/ルッツでの不明確な踏み切りエッジ(記号「!」)※アテンション | -1 to -3 |
7 | フリップ/ルッツでの不明確な踏み切りエッジ(記号無し) | -1 |
8 | 拙劣な踏み切り | -2 to -3 |
9 | ダウングレード判定(Downgraded)(記号「<<」) | -3 to -4 |
10 | 回転不足判定(Under-rotated)(記号「<」) | -1 to -2 |
11 | 回転が足りない(記号無し) オイラーがステップオーバー |
-1 to -2 |
12 | スピード、高さ、距離、空中姿勢が拙劣 | -1 to -3 |
13 | 1ジャンプで両手がタッチダウン | -2 to -3 |
14 | 片手またはフリーフットがタッチダウン | -1 to -2 |
15 | ジャンプ間で流れが無い/方向を失う/リズムが無くなる (コンビネーション/シークェンス) |
-2 to -3 |
16 | 拙い着氷 (悪い姿勢/間違ったエッジ/引っかき等) |
-1 to -3 |
17 | 長い構え | -1 to -3 |
スピン要素に関わる変更
スピン要素に関わる2019年シーズンからの変更点です。
GOEプラス面のガイドライン
取消線部分が2018年シーズンまで、黄色背景部分が2019年シーズンからの変更になります。
プラス面のGOEを判定するためのガイドラインは下記になります。ジャッジは各スピン要素に対して、下記項目を考慮しなければならなりません。
下記項目の中から、1項目に該当すれば「+1」、2項目に該当すれば「+2」、3項目に該当すれば「+3」、4項目に該当すれば「+4」、5項目以上に該当すれば「+5」が、「+5から-5の11段階」のGOEを判定の推奨とされています。
1 | スピン中の回転速度および/または回転速度の増加が十分 |
---|---|
2 | 良くコントロールされた,明確な姿勢(フライングスピンの場合には高さ,空中/着氷姿勢を含む) |
3 | 開始から終了まで無駄な力が全く無い |
4 | 回転軸を維持する |
5 | 創造的および/またはオリジナリティがある |
6 | 要素が音楽に合っている |
GOEマイナス面のガイドライン
取消線部分が2018年シーズンまで、黄色背景部分が2019年シーズンからの変更になります。
マイナス面のGOEを判定するためのガイドラインは下記になります。ジャッジは各スピン要素に対して、下記項目を考慮しなければならなりません。
マイナス面のエラーが複数発生している場合は、それぞれのエラーに対するGOEの引き下げが合算されます。
2018年シーズンから「-3」から「-5」までに、GOEマイナスの点数が変更となりました。
1 | 転倒 | -5 |
---|---|---|
2 | フリーフットまたは片(両)手がタッチダウン | -1 to -3 |
3 | フライングが劣る(フライングスピン/エントリー) | -1 to -3 |
4 | フライングスピンでの正しくない踏み切り、着氷 | -1 to -2 |
5 | 軸の流れ | -1 to -3 |
6 | 拙劣な/ぎこちない、美しさを損ねる姿勢 | -1 to -3 |
7 | 回転速度が遅い、遅くなる | -1 to -3 |
8 | 足換えが拙劣 (回転方向の転換時を除く入/出のカーブを含む) | -1 to -3 |
9 | 必須回転数に満たない | -1 to -3 |
10 | 足替えスピンにおいて回転数のバランスがとれていない | -1 |
11 | バランスを崩す | -1 to -3 |
ステップ要素に関わる変更
ステップ要素に関わる2019年シーズンからの変更点です。
ステップ・シークェンスのGOEプラス面のガイドライン
取消線部分が2018年シーズンまで、黄色背景部分が2019年シーズンからの変更になります。
プラス面のGOEを判定するためのガイドラインは下記になります。ジャッジは各ステップ要素に対して、下記項目を考慮しなければならなりません。
下記項目の中から、1項目に該当すれば「+1」、2項目に該当すれば「+2」、3項目に該当すれば「+3」、4項目に該当すれば「+4」、5項目以上に該当すれば「+5」が、「+5から-5の11段階」のGOEを判定の推奨とされています。
1 | エッジが深く、明確なステップおよびターン |
---|---|
2 | 要素が音楽と合っている |
3 | エネルギー、流れ、出来栄えが十分で、開始から終了まで無駄な力が全く無い |
4 | 創造的および/またはオリジナリティがある |
5 | 全身の優れた関わりとコントロール |
6 | シークェンス中のスピード、またはスピードの加速が十分 |
コレオグラフィック・シークェンスのGOEプラス面のガイドライン
取消線部分が2018年シーズンまで、黄色背景部分が2019年シーズンからの変更になります。
プラス面のGOEを判定するためのガイドラインは下記になります。ジャッジは各ステップ要素に対して、下記項目を考慮しなければならなりません。
下記項目の中から、1項目に該当すれば「+1」、2項目に該当すれば「+2」、3項目に該当すれば「+3」、4項目に該当すれば「+4」、5項目以上に該当すれば「+5」が、「+5から-5の11段階」のGOEを判定の推奨とされています。
1 | 創造的でオリジナリティがある |
---|---|
2 | 要素が音楽と合っており、プログラムのコンセプト/特徴を反映している |
3 | エネルギー、流れ,出来栄えが十分で、開始から終了まで無駄な力が全く無い |
4 | 氷面を十分にカバーしている,あるいはパターンが興味深い |
5 | 十分に明確で正確 |
6 | 全身の優れた関わりとコントロール |
ショートとフリー共通のステップ・シークェンスのGOEマイナス面のガイドライン
取消線部分が2018年シーズンまで、黄色背景部分が2019年シーズンからの変更になります。
マイナス面のGOEを判定するためのガイドラインは下記になります。ジャッジは各ステップ要素に対して、下記項目を考慮しなければならなりません。
マイナス面のエラーが複数発生している場合は、それぞれのエラーに対するGOEの引き下げが合算されます。
018年シーズンから「-3」から「-5」までに、GOEマイナスの点数が変更となりました。
ショートとフリー共通で該当する、マイナス面のGOEを判定するためのガイドラインです。
1 | 転倒 | -5 |
---|---|---|
2 | ステップ/ターンを行なっているのがパターンの半分に満たない | -2 to -3 |
3 | ステップやターンの質が拙劣 |
-1 to -3 |
4 | 姿勢が拙劣 | -1 to -3 |
5 | つまずき | -1 to -3 |
6 | 音楽に一致していない | -2 to -4 |
7 | 流れやエレルギーがない | 1 to -3 |
コレオグラフィック・シークェンスのGOEマイナス面のガイドライン
取消線部分が2018年シーズンまで、黄色背景部分が2019年シーズンからの変更になります。
マイナス面のGOEを判定するためのガイドラインは下記になります。ジャッジは各ステップ要素に対して、下記項目を考慮しなければならなりません。
マイナス面のエラーが複数発生している場合は、それぞれのエラーに対するGOEの引き下げが合算されます。
2018年シーズンから「-3」から「-5」までに、GOEマイナスの点数が変更となりました。
1 | 転倒 | -5 |
---|---|---|
2 | コレオグラフィック・ムーブメントがない |
-2 to -3 |
3 | コントロールを失う/エネルギーがない |
-1 to -3 |
4 | つまずき | -1 to -3 |
5 | 音楽に合っていない |
-2 to -4 |
6 | または創造性/オリジナリティに欠ける | -1 to -3 |
7 | 動作の質が拙劣 | -1 to -3 |
GOE(Grade of Execution:出来栄え点)に関わる変更
GOE(Grade of Execution:出来栄え点)に関する特記事項が付け加えられました。
下記のエラーがあった場合、評価のスタートとなるGOE(Grade of Execution:出来栄え点)は+2を上限とされます。
- 転倒
- 両足着氷
- 着氷時のステップアウト
- 正しくないエッジ
- ダウングレード判定(<<)
- 音楽に合わないステップ・シークェンスやコレオグラフィック・シークェンス
演技構成点(Program Component Score:プログラム コンポーネンツ スコア)に関わる変更
演技構成点(Program Component Score:プログラム コンポーネンツ スコア)に関する特記事項が付け加えられました。
(1)転倒が1回あるいは重大なエラーが1つあった場合、下記を最高点とする。
- スケーティング・スキル、トランジション、コンポジション: 最高 9.75点
- パフォーマンス、インタープリテーション: 最高 9.50点
(2)転倒が複数回あるいは重大なエラーが複数あった場合、下記を最高点とする。
- スケーティング・スキル、トランジション、コンポジション: 最高 9.25点
- パフォーマンス、インタープリテーション: 最高 8.75点
重大なエラーとは・・・
プログラムが中断されるものや技術的なミスで、構成および/または構成と音楽の関係の健全性/連続性/流れるような美しさに影響を与えるものを言います。この制限は、稚拙なスケーターから卓越したスケーターまで、あらゆるレベルのスケーターに適用されます。