[ルール]国際大会/国際スケート連盟(ISU)と競技会

国際スケート連盟(ISU)

国際スケート連盟(International Skating Union 略称:ISU)とは、フィギュアスケートやスピードスケート、ショートトラックスピードスケート、シンクロナイズドスケーティングなどのスケート競技を総合的に扱う機関です。

1892年にオランダのスヘフェニンゲンで設立されて、現際はスイスのローザンヌに本部を置いています。

国際スケート連盟(ISU)が主催する大会

ISUが主催する大会は、オリンピックや世界選手権、グランプリシリーズがあります。これらすべての大会で、世界ランキングのポイント加算があります。 出場する選手の選定は、ISUにより出場枠が加盟各国(地域)に割り与えられるか、または出場選手が選考決定される形になります。この中でもオリンピックと世界選手権は、最大の大会となります。

ジャッジは、ISUの会長が任命をします。 大会運営は、ISUが主催し、開催国のフィギュアスケート統括団体が運営を行います。

ISUが主催する大会(シニアのみ)を下記にまとめます。

冬季オリンピック

4年に1度、冬期に行われるのが冬季オリンピック。オリンピックのフィギュアスケート競技は、国際オリンピック委員会の統括のもとで国際スケート連盟(ISU)が管理進行する。

また、オリンピックは唯一、国籍を持つ国の代表として出場することが前提の競技会となります。

国別対抗戦

2009年より国際スケート連盟(ISU)が主催する国際大会。出場国が男女シングル各2名、ペアアイスダンス各1組でチームを構成し、団体順位を競う。

ISU選手権

国際スケート連盟主催(ISU)が主催し、開催国のフィギュアスケート統括団体が運営にあたる。国際スケート連盟主催(ISU)により出場枠が加盟各国(地域)に割り与えられる。毎年、男子、女子、ペア、アイスダンスの4種目が行われる。

  • ISU世界フィギュアスケート選手権大会
  • ISU四大陸フィギュアスケート選手権大会
  • ISUヨーロッパフィギュアスケート選手権大会
ISUグランプリ
(GP)シリーズ

国際スケート連盟主催(ISU)が主催し、前年度の成績などにより出場資格を満たした選手たちが出場する。ISUグランプリ(GP)シリーズとは、アメリカ、カナダ、中国、フランス、ロシア、日本で開催される6大会と、6大会の上位選手が出場するISUグランプリファイナルを含めた総称。

  • アメリカ大会
  • カナダ大会
  • 中国大会
  • フランス大会
  • ロシア大会
  • 日本大会
  • グランプリファイナル

国際スケート連盟(ISU)が承認する大会

ISUが承認する大会は、さらに大きく2つの種類があります。

1つ目は、ネーベルホルントロフィーやフィンランディアトロフィーなどの、全ての国の選手が参加できる大会です。 多くの大会は、9~11月に行われます。 GPシリーズに参加しない選手の参加も多いです。 トップ選手は、シーズンの調整を兼ねて出場する選手が多いようです。 大会によっては、世界ランキングのポイント加算があるものもあります。

2014-2015シーズンからは、ネーベルホルントロフィーやフィンランディアトロフィーなどの10のISUが承認する国際大会をISUチャレンジャーシリーズと総称されるようになりました。より多くの選手とジャッジに、国際レベルの試合の経験と世界ランキングのポイントを得られる機会を与える事を目的としています。

2つ目は、アジア選手権やユニバーシアードなどの特定の条件の選手しか出場できない大会です。 こちらは、世界ランキングのポイント加算はありません。 これらすべての大会が、ISUの規定に基づいて競技や採点が行われます。 ジャッジは、公募が多いようです。その中から、主催者が任命したりします。 大会運営は、各国や地域のフィギュアスケート統括団体が主催し、各国団体やスケートクラブが運営に当たるようです。

フィギュアスケートのシーズン

フィギュアスケートのシーズンは、毎年7月1日から6月30日までです。ISU(国際スケート連盟)が定める年度と同じになります。フィギュアスケートのシーズンベストは、このシーズン期間内の最高スコアということになります。

ISUが主催する大会の流れは下記になります。ただし、4年に1度のオリンピックシーズンは若干予定が変わることがあります。

  大会目
7月 シーズン開始
10月 グランプリシリーズ 1戦目
グランプリシリーズ 2戦目
11月 グランプリシリーズ 3戦目
グランプリシリーズ 4戦目
グランプリシリーズ 5戦目
グランプリシリーズ 6戦目
12月 グランプリファイナル
(この間に国内選手権を行う国が多い)
1月 ヨーロッパ選手権
2月 四大陸選手権(オリンピック開催の年は前倒して1月)
オリンピック
3月 世界選手権
4月 国別対抗戦

国際大会の年齢区分

フィギュアスケートの国際大会には、シニア・ジュニア・ノービスの3段階の年齢区分があります。大会直前(シーズン開始)の7月1日時点の年齢により、区分けされます。ソチオリンピックシーズンの2013年シーズンまでは、大会直前の6月30日時点での年齢により区分けされていました。

また、以前はオリンピック・ISU選手権とグランプリシリーズのシニアにおける参加年齢制限が別々の設定となっていました。ソチ五輪後の2014年シーズンから、参加年齢制限が統一されました。

下記に年齢区分をまとめます。大会直前(シーズン開始)の7月1日時点の年齢です。

  男女シングル ペア・アイスダンス
女性 男性
シニア 15歳以上 15歳以上 15歳以上
ジュニア 13歳以上18歳まで 13歳以上18歳まで 13歳以上19歳まで
ノービス 10歳以上13歳まで 10歳以上13歳まで 10歳以上13歳まで

ミニマムスコア

ミニマムスコアとは、その競技会の出場資格が認められる最低基準となるフィギュアスケートのスコアです。ISUが大会ごとに、開催種目それぞれのミニマムスコアを定めています。大抵の場合、ミニマムスコアは技術点(Technical Element Score)で定められています。

競技会への出場枠を所持している国でも、ミニマムスコアをクリアする選手がいなければ、選手を出場させることは不可能となります。例えば、Aという国に男子シングルの出場枠が1つあったとします。しかし、A国にはその大会のミニマムスコアをクリアする男子シングル選手が一人もいなかったとします。その場合、A国からその競技会への出場者はなしとなってしまいます。

また、ミニマムスコアは各競技会によって設定が異なります。世界選手権のミニマムスコアが最も高スコアに設定されています。ミニマムスコアは各競技会の21日前までにクリアしておく必要があります。