目次
GOE判定が7段階から11段階に変更
2018年シーズンから、GOEの判定は「+3から-3の7段階」から「+5から-5の11段階」に変更されました。ジャンプ要素、スピン要素、ステップ要素、全ての要素が同様に変更されました。
またGOE判定の特典の幅は、「1段階10%の増減」で設定されました。3回転トーループの場合はこのようになります。
要素 | 記号 | -5 | -4 | -3 | -2 | -1 | 基礎点 | +1 | +2 | +3 | +4 | +5 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
-50% | -40% | -30% | -20% | -10% | +10% | 20% | +30% | +40% | +50% | |||
3トウループ | 3T | -2.10 | -1.68 | -1.26 | -0.84 | -0.42 | 4.20 | 0.42 | 0.84 | 1.26 | 1.68 | 2.10 |
GOEが最大点の場合の新旧比較
GOEの判定は「+3から-3の7段階」から「+5から-5の11段階」に変更され、GOEが最大点となる場合の新旧の点数を比較しました。
ジャンプ要素
下記項目の中から5項目以上に該当すれば、「+5」がGOEを判定の推奨とされています。
1 | |
---|---|
2 |
踏切および着氷が良い |
3 |
開始から終了まで無駄な力が全く無い(ジャンプ・コンボではリズムを含む) |
4 |
ジャンプの前にステップ,予想外または創造的な入り方 |
5 |
踏切から着氷までの身体の姿勢が非常に良い |
6 |
要素が音楽に合っている |
ジャンプ要素でGOEが最大点となる場合の新旧の点数の比較です。
要素 | 記号 | 旧最大点 | 新最大点 | 旧→新への差 |
---|---|---|---|---|
2アクセル | 2A | 4.80 | 4.95 | 0.15 |
3トウループ | 3T | 6.40 | 6.30 | -0.10 |
3サルコウ | 3S | 6.50 | 6.45 | -0.05 |
3ループ | 3Lo | 7.20 | 7.35 | 0.15 |
3フリップ | 3F | 7.40 | 7.95 | 0.55 |
3ルッツ | 3Lz | 8.10 | 8.85 | 0.75 |
3アクセル | 3A | 11.50 | 12.00 | 0.50 |
4トウループ | 4T | 13.30 | 14.25 | 0.95 |
4サルコウ | 4S | 13.50 | 14.55 | 1.05 |
4ループ | 4Lo | 15.00 | 15.75 | 0.75 |
4フリップ | 4F | 15.30 | 16.50 | 1.20 |
4ルッツ | 4Lz | 16.60 | 17.25 | 0.65 |
4アクセル | 4A | 18.60 | 18.75 | 0.15 |
GOE「+5」を獲得することができれば、得点は増加される可能性が高いと言えます。
スピン要素
下記項目の中から5項目以上に該当すれば、「+5」がGOEを判定の推奨とされています。
1 |
スピン中の回転速度および/または回転速度の増加が十分 |
---|---|
2 |
良くコントロールされた,明確な姿勢(フライング・スピンの場合には高さ,空中/着氷姿勢を含む) |
3 |
開始から終了まで無駄な力が全く無い |
4 |
回転軸を維持する |
5 |
創造的でオリジナリティがある |
6 |
要素が音楽に合っている |
スピン要素でGOEが最大点となる場合の新旧の点数の比較です。
要素 | 記号 | 旧最大点 | 新最大点 | 旧→新への差 |
---|---|---|---|---|
アップライトスピン | USp4 | 3.90 | 3.60 | -0.30 |
レイバックスピン | LSp4 | 4.20 | 4.05 | -0.15 |
キャメルスピン | CSp4 | 4.10 | 3.90 | -0.20 |
シットスピン | SSp4 | 4.00 | 3.75 | -0.25 |
フライング アップライトスピン |
FUSp4 | 4.40 | 4.35 | -0.05 |
フライング レイバックスピン |
FLSp4 | 4.70 | 4.80 | 0.10 |
フライング キャメルスピン |
FCSp4 | 4.70 | 4.80 | 0.10 |
フライング シットスピン |
FSSp4 | 4.50 | 4.50 | 0.00 |
(フライング) 足替え アップライトスピン |
(F)CUSp4 | 4.40 | 4.35 | -0.05 |
(フライング) 足替え レイバックスピン |
(F)CLSp4 | 4.70 | 4.80 | 0.10 |
(フライング) 足替え キャメルスピン |
(F)CCSp4 | 4.70 | 4.80 | 0.10 |
(フライング) 足替え シットスピン |
(F)CSSp4 | 4.50 | 4.50 | 0.00 |
(フライング) コンビネーションスピン |
(F)CoSp4 | 4.50 | 4.50 | 0.00 |
(フライング) 足替え コンビネーションスピン |
(F)CCoSp4 | 5.00 | 5.25 | 0.25 |
単一姿勢のスピンは、少し点数が減少傾向にあります。反対に足変えスピン・コンビネーションは、少し増加傾向にあります。
ステップ要素
下記項目の中から5項目以上に該当すれば、「+5」がGOEを判定の推奨とされています。
ステップ・シークェンス
1 |
エッジが深く、明確なステップおよびターン |
---|---|
2 |
要素が音楽と合っている |
3 |
エネルギー、流れ、出来栄えが十分で、開始から終了まで無駄な力が全く無い |
4 |
創造的でオリジナリティがある |
5 |
全身の優れた関わりとコントロール |
6 |
シークェンス中のスピード、またはスピードの加速が十分 |
コレオグラフィック・シークェンス
1 |
創造的でオリジナリティがある |
---|---|
2 |
要素が音楽と合っており、プログラムのコンセプト/特徴を反映している |
3 |
エネルギー、流れ,出来栄えが十分で、開始から終了まで無駄な力が全く無い |
4 |
氷面を十分にカバーしている |
5 |
十分に明確で正確 |
6 |
全身の優れた関わりとコントロール |
新旧の点数の比較
ステップ要素でGOEが最大点となる場合の新旧の点数の比較です。
要素 | 記号 | 旧最大点 | 新最大点 | 旧→新への差 |
---|---|---|---|---|
ステップ シークェンス |
StSq4 | 6.00 | 5.85 | -0.15 |
コレオグラフィック シークェンス |
ChSq1 | 4.10 | 5.50 | 1.40 |
ステップ・シークェンスはあまり変更がないですが、コレオグラフィック・シークェンスは基礎点が1点増えたため、大きく増加しました。
GOEが最小点の場合の新旧比較
GOEの判定は「+3から-3の7段階」から「+5から-5の11段階」に変更され、GOEが最小点となる場合の新旧の点数を比較しました。
ジャンプ要素
GOE「-5」判定になる場合のガイドラインです。基本的に転倒してしまえば適用されることになります。
SPの場合 |
要件を満たさないジャンプ要素の最終のGOEは必ず (例:男子シングルでアクセル型ジャンプに「2A」を跳ぶ、女子シングルでジャンプ・コンビネーションに「2T+2T」を跳ぶ、など) |
-5 |
---|---|---|
ショートとフリー共通 |
転倒 |
-5 |
ジャンプ要素でGOEが最小点となる場合の新旧の点数の比較です。
要素 | 記号 | 旧最小点 | 新最小点 | 旧→新への差 |
---|---|---|---|---|
2アクセル | 2A | 1.80 | 1.65 | -0.15 |
3トウループ | 3T | 2.20 | 2.10 | -0.10 |
3サルコウ | 3S | 2.30 | 2.15 | -0.15 |
3ループ | 3Lo | 3.00 | 2.45 | -0.55 |
3フリップ | 3F | 3.20 | 2.65 | -0.55 |
3ルッツ | 3Lz | 3.90 | 2.95 | -0.95 |
3アクセル | 3A | 5.50 | 4.00 | -1.50 |
4トウループ | 4T | 6.30 | 4.75 | -1.55 |
4サルコウ | 4S | 6.50 | 4.85 | -1.65 |
4ループ | 4Lo | 8.00 | 5.25 | -2.75 |
4フリップ | 4F | 8.30 | 5.50 | -2.80 |
4ルッツ | 4Lz | 9.60 | 5.75 | -3.85 |
4アクセル | 4A | 11.00 | 6.25 | -4.75 |
ジャンプで転倒してしまうと、かなり得点が減少されます。特に3回転アクセル以上のジャンプでは、大幅に得点が減少されています。「転倒するリスクが高い場合はチャレンジを回避する」といった戦略が多くなる可能性が高いと言えます。
スピン要素
GOE「-5」判定になる場合のガイドラインです。基本的に転倒してしまえば適用されることになります。
ショートとフリー共通 |
転倒 |
-5 |
---|
スピン要素でGOEが最小点となる場合の新旧の点数の比較です。
要素 | 記号 | 旧最小点 | 新最小点 | 旧→新への差 |
---|---|---|---|---|
アップライトスピン | USp4 | 1.50 | 1.20 | -0.30 |
レイバックスピン | LSp4 | 1.80 | 1.35 | -0.45 |
キャメルスピン | CSp4 | 1.70 | 1.30 | -0.40 |
シットスピン | SSp4 | 1.60 | 1.25 | -0.35 |
フライング アップライトスピン |
FUSp4 | 2.00 | 1.45 | -0.55 |
フライング レイバックスピン |
FLSp4 | 2.30 | 1.60 | -0.70 |
フライング キャメルスピン |
FCSp4 | 2.30 | 1.60 | -0.70 |
フライング シットスピン |
FSSp4 | 2.10 | 1.50 | -0.60 |
(フライング) 足替え アップライトスピン |
(F)CUSp4 | 2.00 | 1.45 | -0.55 |
(フライング) 足替え レイバックスピン |
(F)CLSp4 | 2.30 | 1.60 | -0.70 |
(フライング) 足替え キャメルスピン |
(F)CCSp4 | 2.30 | 1.60 | -0.70 |
(フライング) 足替え シットスピン |
(F)CSSp4 | 2.10 | 1.50 | -0.60 |
(フライング) コンビネーションスピン |
(F)CoSp4 | 2.10 | 1.50 | -0.60 |
(フライング) 足替え コンビネーションスピン |
(F)CCoSp4 | 2.60 | 1.75 | -0.85 |
スピンの最小得点は、全体的にかなり減少傾向になります。ただ、スピン要素でGOE-5判定になるのは転倒の場合のみなので、リスクを恐れることはないかもしれません。
ステップ要素
GOE「-5」判定になる場合のガイドラインです。基本的に転倒してしまえば適用されることになります。
ステップ・シークェンス
ステップ・シークェンス |
転倒 |
-5 |
---|
コレオグラフィック・シークェンス
コレオグラフィック・シークェンス |
転倒 |
-5 |
---|
新旧の点数の比較
ステップ要素でGOEが最小点となる場合の新旧の点数の比較です。
要素 | 記号 | 旧最小点 | 新最小点 | 旧→新への差 |
---|---|---|---|---|
ステップ シークェンス |
StSq4 | 1.80 | 1.95 | 0.15 |
コレオグラフィック シークェンス |
ChSq1 | 0.50 | 0.50 | 0.00 |
ステップ要素の最小点は、ほぼ変化がないと言えます。また転倒しない限りは該当しないので、あまりリスクを考える必要がないとも言えます。