黄色背景部分が前年シーズンからの変更
目次
GOE判定の流れ
GOEの判定をする演技審判は、最大で9人までと決められています。基礎点の判定同様に、各要素(エレメンツ)が行われてからただちに判定しています。GOEを算出する手順を下記にまとめます。
- 9人のレフリーが、「+5から5の11段階」のGOEを判定する。
- 9人のレフリーから事前に抽選で2人が除外。計7人になる。
- 7人のレフリーの中で、各要素(エレメンツ)ごとに最大値と最小値を除外。計5人になる。
- 5人のレフリーの点数を変換し、平均点を算出する。
- 最終的なGOE得点となる。
GOE判定はプラス面およびマイナス面の両評価により判定
最終的なGOEの判定「+5から-5の11段階」を決める際には、プラス面およびマイナス面の両評価により判定を行っています。
- 始めに各要素(エレメンツ)のプラス面を考慮する。
- 次に、あり得るエラーのガイドラインに従ってGOEの引き下げを判断する。
- その結果が最終のGOE判定となる。
よって、すごく難しい入り方をして高さや幅のある綺麗なジャンプを跳んだが、着氷時にステップアウトしてしまったといった場合には、必ずしもマイナス評価になるとは限らないということになります。
また、基礎点(Base Value:ベースバリュー)が0点(No Value:ノーバリュー)と判断された要素には、GOEはプラスもマイナスも付けられることはありません。
GOEプラス面のガイドライン
最終のGOEを計算するためには、まず始めに要素のプラス面を考慮し、これがGOE評価の起点となります。次に、ジャッジはあり得るエラーのガイドラインに従ってGOEを引き下げ、その結果が最終のGOEとなります。
2019-20シーズン
取消線部分が2018年シーズンまで、黄色背景部分が2019年シーズンからの変更になります。
プラス面のGOEを判定するためのガイドラインは下記になります。ジャッジは各スピン要素に対して、下記項目を考慮しなければならなりません。
下記項目の中から、1項目に該当すれば「+1」、2項目に該当すれば「+2」、3項目に該当すれば「+3」、4項目に該当すれば「+4」、5項目以上に該当すれば「+5」が、「+5から-5の11段階」のGOEを判定の推奨とされています。
1 | スピン中の回転速度および/または回転速度の増加が十分 |
---|---|
2 | 良くコントロールされた,明確な姿勢(フライングスピンの場合には高さ,空中/着氷姿勢を含む) |
3 | 開始から終了まで無駄な力が全く無い |
4 | 回転軸を維持する |
5 | 創造的および/またはオリジナリティがある |
6 | 要素が音楽に合っている |
2018-19シーズン
プラス面のGOEを判定するためのガイドラインは下記になります。ジャッジは各スピン要素に対して、下記項目を考慮しなければならなりません。
下記項目の中から、1項目に該当すれば「+1」、2項目に該当すれば「+2」、3項目に該当すれば「+3」、4項目に該当すれば「+4」、5項目以上に該当すれば「+5」が、「+5から-5の11段階」のGOEを判定の推奨とされています。
1 | スピン中の回転速度および/または回転速度の増加が十分 |
---|---|
2 | 良くコントロールされた,明確な姿勢(フライングスピンの場合には高さ,空中/着氷姿勢を含む) |
3 | 開始から終了まで無駄な力が全く無い |
4 | 回転軸を維持する |
5 | 創造的でオリジナリティがある |
6 | 要素が音楽に合っている |
2017-18シーズン
プラス面のGOEを判定するためのガイドラインは下記になります。ジャッジは各スピン要素に対して、下記項目を考慮しなければならなりません。
下記項目の中から、2項目に該当すれば「+1」、4項目に該当すれば「+2」、3項目以上に該当すれば「+3」が、「+3から-3の7段階」のGOEを判定の推奨とされています。
1 | スピン中の回転速度あるいは回転速度の増加が十分 |
---|---|
2 | すばやくスピンの軸をとることができる |
3 | 全ての姿勢でのバランスのとれた回転数 |
4 | 規定回転数を明らかに超えた回転 |
5 | 良い、力強い姿勢(フライングスピンの場合には高さ、空中/着氷姿勢を含む) |
6 | 独創的でオリジナリティがある |
7 | 全局面でのコントロールが十分 |
8 | 音楽構造に要素が合っている |
GOEマイナス面のガイドライン
要素のプラス面が考慮された後、ジャッジはあり得るエラーのガイドラインに従ってGOEを引き下げを行い、その結果が最終のGOEとなります。
2019-20シーズン
取消線部分が2018年シーズンまで、黄色背景部分が2019年シーズンからの変更になります。
マイナス面のGOEを判定するためのガイドラインは下記になります。ジャッジは各スピン要素に対して、下記項目を考慮しなければならなりません。
マイナス面のエラーが複数発生している場合は、それぞれのエラーに対するGOEの引き下げが合算されます。
2018年シーズンから「-3」から「-5」までに、GOEマイナスの点数が変更となりました。
1 | 転倒 | -5 |
---|---|---|
2 | フリーフットまたは片(両)手がタッチダウン | -1 to -3 |
3 | フライングが劣る(フライングスピン/エントリー) | -1 to -3 |
4 | フライングスピンでの正しくない踏み切り、着氷 | -1 to -2 |
5 | 軸の流れ | -1 to -3 |
6 | 拙劣な/ぎこちない、美しさを損ねる姿勢 | -1 to -3 |
7 | 回転速度が遅い、遅くなる | -1 to -3 |
8 | 足換えが拙劣 (回転方向の転換時を除く入/出のカーブを含む) | -1 to -3 |
9 | 必須回転数に満たない | -1 to -3 |
10 | 足替えスピンにおいて回転数のバランスがとれていない | -1 |
11 | バランスを崩す | -1 to -3 |
2018-19シーズン
マイナス面のGOEを判定するためのガイドラインは下記になります。ジャッジは各スピン要素に対して、下記項目を考慮しなければならなりません。
マイナス面のエラーが複数発生している場合は、それぞれのエラーに対するGOEの引き下げが合算されます。
2018年シーズンから「-3」から「-5」までに、GOEマイナスの点数が変更となりました。
1 | 転倒 | -5 |
---|---|---|
2 | フリーフットまたは片(両)手がタッチダウン | -1 to -3 |
3 | フライングが劣る(フライングスピン/エントリー) | -1 to -3 |
4 | フライングスピンでの正しくない踏み切り、着氷 | -1 to -2 |
5 | 軸の流れ | -1 to -3 |
6 | 拙劣な/ぎこちない、美しさを損ねる姿勢 | -1 to -3 |
7 | 回転速度が遅い、遅くなる | -1 to -3 |
8 | 足換えが拙劣 (回転方向の転換時を除く入/出のカーブを含む) | -1 to -3 |
9 | 必須回転数に満たない | -1 to -3 |
10 | 足替えスピンにおいて回転数のバランスがとれていない | -1 |
2017-18シーズン
マイナス面のGOEを判定するためのガイドラインは下記になります。ジャッジは各スピン要素に対して、下記項目を考慮しなければならなりません。
マイナス面のエラーが複数発生している場合は、それぞれのエラーに対するGOEの引き下げが合算されます。
1 | 転倒 | -3 |
---|---|---|
2 | 両手がタッチ・ダウン | -2 |
3 | フリー・フットまたは片手がタッチ・ダウン | -1 to -2 |
4 | フライングが劣る(フライング・スピン/エントリー) | -1 to -3 |
5 | Fスピンでの正しくない踏み切り、着氷 | -1 to -2 |
6 | 軸の流れ | -1 to -3 |
7 | 拙劣な/ぎこちない、美しさを損ねる姿勢 | -1 to -3 |
8 | 回転速度が遅い、遅くなる | -1 to -3 |
9 | 足換えが拙劣(回転方向の転換時を除く入/出のカーブを含む) | -1 to -3 |
10 | 必須回転数に満たない | -1 to -2 |
11 | 足替えスピンにおいて回転数のバランスがとれていない | -1 |