[ルール]ジャンプ要素/ジャンプの回転不足は3/4回転未満

黄色背景部分が前年シーズンからの変更

ジャンプの回転数は3/4回転以上で認められる

フィギュアスケートのジャンプの回転数とは、跳びあがってから何回転体をひねるかをさします。回り始めから360°戻ってきて1回転になります。

フィギュアスケートのジャンプの回転は、ジャンプを飛び上がる瞬間のつま先が示す方向に、着地の瞬間しっかりと戻ってきた場合でなければ認められません。顔や体はしっかり回転しきっていても、足元が追いついておらず回転が足りない場合は回転不足となってしまいます。

1〜4回転まで認定されているジャンプ

現在、フィギュアスケートの試合で行われているジャンプの回転数は、1〜4回転までとなります。ジャンプの回転数とは、跳びあがってから何回転体をひねるかをさします。回り始めから360°戻ってきて1回転になります。

回転数が1回転未満のジャンプは認められていないため、試合で行っても基礎点(Base Value:ベースバリュー)が0点となってしまいます。

現在認められているジャンプの回転数を、下記にまとめました。

略記号 回転数の英語名称 回転数の日本語名称
1 single シングル 1回転
2 double ダブル 2回転
3 triple トリプル 3回転
4 quadruple クアドロプル 4回転

フィギュアスケートの試合をテレビ中継で見る際に、ジャンプの回転数を認識しずらく感じることもあるかと思います。実際に選手がジャンプの回転をする際は、非常に早い回転で回転数を見極めるのが困難になりがちなのです。テレビ中継でジャンプの回転数を見極めるポイントです。

  • 女子選手に多く見られる背中の露出部分(肌色の部分)で回転数を見極める。
  • とにかく顔に注目して顔から回転数を見極める。
  • グローブをしていない手(大抵は体の前で十時になるよう体に巻き付けている)に注目して見極める。

回転数を見極めるには、衣装とは違う色合いの部分に注目するのがポイントです。衣装を見ていても、同じ色合いの部分では回転数は判断できにくくなります。素肌部分に注目して見極めましょう。

3/4回転未満のジャンプは回転不足

フィギュアスケートのジャンプは、3/4回転以上で着氷した場合はその回転数の基礎点が認められますが、3/4回転に満たない回転数の場合は回転不足として基礎点(Base Value:ベースバリュー)が減点されてしまいます。

3/4回転未満のジャンプは回転不足

① 回転認定範囲

回転開始地点から終了地点まで回りきる1回転に対して、3/4回転以上が行われていれば回転は認められます。つまり、4回転ジャンプは3回転と3/4回転以上行っていれば認められるということです。

回転が認められれば、定められたジャンプの基礎点(Base Value:ベースバリュー)が100%得点として加点されます。

② アンダーローテーション

回転開始地点から終了地点まで回りきる1回転に対して、1/2回転以上は回転しているが3/4回転未満と判断される場合が、アンダーローテーションと呼ばれる回転不足のジャンプです。

プロトコルでは、実際に行われた各要素(エレメンツ)の基礎点の右側に「<」マークが表示されます。

アンダーローテーション

アンダーローテーションの基礎点(Base Value:ベースバリュー)は、減ぜられた基礎値(BV)が得点として加算されます。基礎点一覧表の項目「基礎点V」が、このアンダーローテーションの場合のBV基礎点となります。

2018年シーズンからは「基礎点V」という表記はなくなり、「<」マークの基礎点項目の行がついされました。また、小数点第2位まで基礎点表記がされました。

[基礎点]男女シングル/ジャンプ要素の基礎点

2017年シーズン

  基礎点 基礎点V
1回転のトウループ(1T)の場合 0.4点 0.3点
4回転のトウループ(4T)の場合 10.3点 8.0点

2018年シーズン

  基礎点 基礎点V
1回転のトウループ(1T)の場合 0.40点 0.30点
4回転のトウループ(4T)の場合 9.50点 7.13点

③ ダウングレード

回転開始地点から終了地点まで回りきる1回転に対して、1/2回転未満で着氷していると判断される場合が、ダウングレードと呼ばれる回転不足のジャンプです。

プロトコルでは、実際に行われた各要素(エレメンツ)の基礎点の右側に「<<」マークが表示されます。

ダウングレード

ダウングレードの基礎点(Base Value:ベースバリュー)は、1回転少ないジャンプの基礎点が与えられます。4回転トウループのダウングレードは、3回転のトウループの基礎点と同じ得点となってしまいます。